





「児童発達支援・放課後等デイサービス ふたば(以下、ふたば)」(袖ケ浦市長浦駅前2-2-11、0438-63-5858)が2025年に開所3年を迎えた。運営はHIMAWARI。
2022年(令和5年)4月1日にコンビニ跡地を改修して開所。重症心身障がい児と医療的ケア児(以下、重症児・医ケア児)を対象に、通所型のサービスとして発達支援・放課後等デイサービスを運営する。常に看護師4名以上を配置した上で、保育士やリハビリスタッフなどの専門職が成長のサポートに関わる。
ふたばの管理者で看護師と保育士の資格を持つ折本弥子さんは、医療的ケアが必要な「こうちゃん」の母でもある。女性でも主役になれて、人と関わる仕事がしたいと思い、看護師を目指した。都内の大学病院で経験を積み、「袖ケ浦さつき台病院」(袖ケ浦市長浦駅前5-21)で患者・家族の退院後の生活を調整する役割に従事した。
開所の経緯について折本さんは『こうちゃんが生まれた時に医師から、仕事をやめなければ退院できないと告げられた。1人で育児をしなければならないと考えただけで心細かったし、私以上に困っている人がいるのではないかと思った。病院で退院調整をしていた身として、介護者1人で抱え込んではいけないことを知っている。保育士資格の取得をしつつ、HIMAWARI代表の内藤夕美子と他施設の見学や会社の設立準備を二人三脚で進めていき、ふたばを開所するに至った』と話す。
児童発達支援・放課後等デイサービスは、18歳以下の重症児と医ケア児が利用対象。午前または午後の半日か1日利用かを選べ、両親が一息つける体制を整えている。児童発達支援管理責任者の増田瑞貴さんは『未来ある子どもたちと関わる立場のため不安な面はあった。少しずつできることが増えていく姿を見るとやりがいを感じる』と話す。1日定員は5名。
2025年(令和7年)4月1日には市原市で「生活介護・児童発達支援・放課後等デイサービス ふたば市原」を開所した。18歳以下の利用者だけでなく、18歳以上の重度心身障がい者や医療的ケアが必要な方に食事や入浴、排泄など日常生活に必要な支援を提供する。
『こうちゃんが18歳になる頃に生活介護事業を始めようと考えていた。ただ、ふたばの利用者には10代後半の子もいて、すぐに始めなければと行動に移した』と折本さんはいう。児童発達支援・放課後等デイサービスと合わせて1日の定員は5名。
地域とのつながりを作る取り組みとして、近隣の保育園との交流やお菓子作り教室などのイベントにも参加している。看護師の高梨智美さんは『急に体調が悪くなるなど心配事は絶えないが、ご両親ともうまく連携が取れるようになってきた。今後も子どもたちが外出する機会を作っていきたい』と話す。
家族支援として家族会「みつば」も開催している。第2日曜日に親同士が交流できる時間やヨガ教室など行っている。
今後の展望について折本さんは『開所当初からショートステイ(数日間のお泊まり)のニーズは高く、多くの課題はあるが手を差し伸べられる努力はしていく。2026年5月5日に市内でイベントを企画しているため、ぜひ遊びにきてもらえれば』と意気込む。
ふたばの営業時間は、児童発達支援が10時〜17時。放課後等デイサービスは平日が14時〜17時、土曜が10時〜17時。日曜定休。
ふたば市原は土日定休で、生活介護が9時〜16時。児童発達支援・放課後等デイサービスはふたばの平日営業時間と同様。
児童発達支援・放課後等デイサービス ふたば


