袖ケ浦で「わんぱくクエスト」 開催30回目、2泊3日で市内を徒歩移動

無事にゴールする様子

 袖ケ浦市の社会教育事業「第30回そでがうらわんぱくクエスト」(以下、わんぱくクエスト)が7月28日から7月30日、袖ケ浦市内全域で開催された。運営は袖ケ浦市生涯学習課 社会教育班。

 同事業は1995年(平成7年)、千葉県の事業であった「房総フロンティア・アドベンチャー」を袖ケ浦市独自の課外学習プログラムとして続けているもの。開始当初は7泊8日で行っていたが、近年の猛暑や感染症の蔓延(まんえん)などを機に、現在は2泊3日で実施している。

 7年以上わんぱくクエストの運営に関わる生涯学習課 主査の飯島奨さんは『参加者は2泊3日の中で悪天候や道に迷うなど、さまざまな困難に直面する。その度に相談し、自分たちの力で切り抜ける経験ができるのがわんぱくクエストの魅力だ。旅を通して袖ケ浦市の自然に触れ、非日常を味わいながら地域の方々と交流できる課外学習はなかなかない。教育のまち袖ケ浦として30年続けてきたことに意義を感じる』と取り組みを振り返る。

 7月12日に事前研修会が行われ、2泊3日のルート決めや野外炊飯のやり方を確認した。保護者向けには安全に過ごせる取り組みや持ち物の確認を行った。

 参加者は男子28人、女子14人の計42人。小学5年生から中学1年生が参加。7人組の6チームを編成し、女子チームには女性のカウンセラーが同行する。カウンセラーは市内の教職員を中心として担当し、その他にもボランティアスタッフが入れ替わりで旅のサポートをする。

 旅のルールは「袖ケ浦市内での行動」や「1日の生活費は700円」、「1日1回持参したお米を炊く」、「決められた時間に袖ケ浦市役所へゴールする」など。参加者は携帯電話などを使わずに、自分たちで決めた目的地を目指して徒歩移動をする。

 わんぱくクエスト本部とのやり取りはカウンセラーがチャットツールで行う。位置情報を共有し、緊急時には早急に駆けつけられる体制を整えた。2018年(平成30年)からはアイシング車を導入し、氷水を配る対応もしている。

 2泊3日で農業センターでの収穫体験や平川消防署での消防車両見学、保育園・学校での手伝い、カレーや肉野菜炒めの自炊などを経験した。参加者からは『自炊ができるようになった』や『簡単に諦めなくなった』などの感想が寄せられたという。

 今後について飯島さんは『参加者や保護者からの満足度は高く、継続が求められている事業だと感じている。一方で、暑さ対策や人員確保など、持続的な運営に関する課題は多い。今後どのように対応して行くかは継続して検討していきたい』と話す。

第30回そでがうらわんぱくクエスト

https://www.city.sodegaura.lg.jp/soshiki/shogaigakushu/dai30kaisodegaurawanpakuquesttoppage.html

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